イケア・ジャパン株式会社

働き方改革を既に実践している企業は既に多く存在していて、具体的な内容が既に明確にされているところもありますのでそのいくつかの事例を紹介していきます。

まずはイケア・ジャパン株式会社というところですが、ここは全社員を正社員にするという事をしました。

非正規雇用が多くなっている今の社会とはまさに逆行するかのような動きですが、この背景として同一労働は同一賃金という考え方をしっかりと根付かせていくという事を考えた結果がこの事につながったとしています。

それまでは7割近くにのぼっていた非正規雇用の人を短時間勤務の正社員へ転換してこれで非正規雇用を無くすという事をしたうえで、フルタイム正社員へのチャレンジ制度というものを設けて短時間勤務の正社員がフルタイム勤務の正社員として慣れる道を作るという事もしたわけです。

これによって非正規雇用が無くなったと同時に全ての人にフルタイムでの正社員となるという道も開かれることになりました。

これによって大幅に社員の意識が変わる事になり、それまで非正規雇用で働いていた人達の離職率が大きく改善されて半減するという効果も出ました。

まさに働き方改革を実践した結果ということが言えるのかもしれません。

非正規雇用が増加する今の企業の考え方についても一石を投じることになったといってもいいかもしれません。

元々との正社員で働いていた人達の環境については述べられてはいませんが、非正規の人達の意識が高くなったことは当然正規で働いていた人達の意識に影響を及ぼすことになるはずですから、これがプラスに働くことになる事は考えられる事でしょう。

これによってやる気を失うという事はこれまでの仕事の仕方に問題があるという事の証明でもありますから、自分のこれまでの仕事の価値を証明するという意味でもしっかりと働くことが求められるという意識になったことが予想されます。

コストコホールセール・ジャパン株式会社

次はコストコホールセール・ジャパン株式会社の事例ですが、ここは全ての人が管理職を目指してほしいという、明確な目標設定をしている所が特徴的なところです。

上記の例では正社員となって働くという事に主眼があったのですが、ここは将来を見据えた働き方改革が為されているということが言えるのかもしれません。

ここは時給テーブルというものが設定されていて、非管理職であれば正社員もパートもアルバイトもすべてが時給という事で計算される報酬システムを取っています。

そのためサービス残業というような概念はなく、働いている時間は全て仕事をしていると考えられて報酬の対象となり、サービス残業というモノが生まれないシステムが出来ているというわけです。

そして、社内公募制度があって、未経験者でも適正に応じて正社員から管理職への登用チャンスが与えられことになっていて、全ての人に対して管理職となる道が開かれているようになっています。

そして管理職になってからでもその責務に耐えられないというような事があれば正社員に戻るという事も可能になっていて、能力に応じて仕事を擦ることが出来るようになっているという特徴があるわけです。

社員に多様な働き方が出来る選択肢が残されているので、自分の働き方を選ぶということが出来るというメリットが生まれることになり、離職率が極めて低いという特徴を持っています。

さらには男女の割合が半分半分に近いという事があって、この事が男女の就労機会を均等にしている事も物語っています。

アステラス製薬株式会社

最後はアステラス製薬株式会社の事例です。

この会社は裁量労働制の導入をすることで、働いた時間に応じた評価がではなく成果に基づいて報酬の算定が為されるようになったので、だらだらと残業をするというようなことが無くなって業務の効率化をすることが出来るようになったと言います。

また職務給制度の導入によって、純粋に働いた成果が認められる環境となり、これまでのように単に働いた年数で給料が上がっていくというような事ではなくなり、労働に対する考え方や意識が変わってきたという事があります。

昔から働いているという人にとってはある意味では辛いことになったかもしれませんが、仕事を成果によって評価するという当たり前の事をするようになったということが言えるのかもしれません。

裁量労働制にしても職務給制度にしてもちゃんとした仕事の評価を出来るというシステムを作る事が難しいわけですが、それが出来たからこその改革ということが言えるのかもしれません。

また、こちらの会社ではWINDプロジェクトというものを立ち上げて、女性が活躍できる会社という事を目指すという事をしていて、労働者一人ひとりの業務をより効率化させるとともに、個々に合った仕事の内容を見直すという事をしており、適材適所というものを労働者の一人一人について考えていくという事をしている事も働き方改革のいったんという事になっています。

それだけ意識が高くなっているという事なのでしょう。

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