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ECサイトの運用前にオペレーションの方針を決めましょう
ECサイトは作ったら終わりではなく、完成して運用を開始してからが本番だといえるでしょう。
また、物流や顧客管理といったオペレーションは開始前にしっかりと考えておき、方針を確立しておくことが重要です。
この方針はサイトのデザインにも関わってくるので、戦略的に計画を立てたり、実際に仕組みを構築してビジネスを成功させたいところです。
取り敢えず始めてから後で考える、そういうビジネスの進め方も珍しくありませんが、殆どのケースでは行き詰まったり失敗することが多いです。
計画性がない、あるいは行き当たりばったりともいえますが、順番を間違えてしまうと後々問題が出てきて対応が難しくなります。
その為、ECサイトは本番で運用を始める前に、オペレーションの方針を決めておく必要があるわけです。
具体的にはビジネスの戦略に始まり、サイトのデザインや集客方法に顧客管理をどうするかなど、考えて決めることは山程あります。
実のところ、本番を開始してから初めて気がつく問題点も存在しますが、それでも大部分の洗い出しを先に済ませてしまうのが基本です。
販売する商品やサービスも決まっていないのは困りものですが、売る品物だけあって売り方を決めないのも疑問です。
商品は見せ方一つ、売り方一つで売上が変わってきますから、その方針を定めておくのはとても大切なことです。
混乱を招かず落ち着いて対応できる仕組みの構築が必要
更に、売れ行きが好調になって軌道に乗った時、現場が混乱せずに済むオペレーションを用意できるかどうかも肝心です。
在庫管理や出荷業務などは顧客側に関係のないことですから、現場に混乱が生じて結果的に迷惑が掛かれば、ECサイトの信頼そのものが揺らいでしまいます。
しかも、顧客からクレームが届いて対応に追われたり、評価や売上が落ちてスタッフのモチベーションも下げかねないです。
このように、ちょっとしたことがドミノ倒しのごとく波及しますから、混乱を招かず落ち着いて対応できる仕組みの構築が必要です。
低給与や労働時間の長さも加われば、スタッフのやる気はどんどんと落ちて行き、離職率の増加に繋がってしまうでしょう。
やる気のなさはECサイトの運用にも表れますから、消費者がそれを感じ取ってしまえば、閲覧してくれる顧客すら減少に転じます。
特に良くないのは、問題が生じて顧客に迷惑が掛かっても、ハッキリとした態度を示さず何時までも謝罪しないことです。
謝罪だけで済む問題ばかりとは限りませんが、サービスを提供する側の姿勢を見せることは、顧客に納得感を与える切っ掛けになります。
受注やピッキングに梱包から配送までが中心
事前に検討すべきオペレーションのは、主に受注やピッキングに梱包から配送までが中心です。
受注は文字通り注文を受けることで、ECサイトならWebサイトを通して届く注文となるでしょう。
注文完了後に在庫がないと分かる状況は、注文のキャンセル作業や顧客への伝達などコストに繋がるので、なるべく避ける必要があります。
顧客は欲しい商品が手に入りませんし、サービスの提供側は利益を得るチャンスを逃しますから、お互いにとって良い結果にならないです。
在庫管理を正確かつスピーディーに行うと、在庫のない商品が注文されてしまう事態が避けられます。
ピッキングから配送まで
一方、ピッキングは注文成立後の最初の作業で、荷物を倉庫で見つけ出し確保することです。
小規模なサービスであれば、倉庫ではなく室内で保管を行ったり、レンタル倉庫を借りてそこで管理する方法があります。
受注後のピッキングから配送までを外部に委託する、という選択肢も存在しますから、このへんのオペレーションや運用は、ビジネスの規模と要相談になります。
梱包は、商品の大きさに合わせて箱に詰めたり、封筒に入れる作業そのものです。
箱であれば梱包資材をどうするか、緩衝材には何を選びどれくらい使うかなど、予め決めておくことが不可欠です。
何故なら、箱と封筒も保管や管理を必要としますし、緩衝材の使用量も決めておかないと、現場が混乱したりサービスの質に差が生じるからです。
こういう一見些細とも思える部分に関しても、細かく詰めてルールを決めておくのが理想的です。
配送完了後
発送は、宛先を間違えないで済む発送処理の工夫や、手続きが完了した直ぐに記録を残す方法のルール決めも欠かせないでしょう。
改めてオペレーションを分析してみると、注文を受けつけたら確認のメールを送るだけでなく、状況に応じてこちらから電話をする必要があることにも気がつけます。
電話が必要なければ次の段階に進み、改めて在庫を確認して出荷作業に入ります。
ECサイトの運用と倉庫が分かれている場合は、倉庫に注文を伝達してピッキングを進めることになります。
在庫がない時は、顧客に状況を伝えた上で仕入先に発注を掛けるのが原則です。
この段階で注文のキャンセルを受けつけるかどうかも大切ですから、前もってキャンセルを許容するタイミングの設定を済ませましょう。
発送が完了したら伝票番号を顧客に伝え、商品が届かないトラブルや商品到着後にクレームがあれば個別に対応する形です。
代金の入金確認も通常の業務の一部ですから、これも忘れずにシステム化して、効率の良い運用を目指すことをおすすめします。